しゃちおの自己満趣味ブログ

好きな音楽からゲームまでとりあえず適当にやります。飽きたらやめます。

超個人的主観でピロウズアルバム別レビュー

前置き

最近ピロウズにまたハマりだしてるので書くことにしました。

以上前置きおわり。



なお聴いた回数や個人的趣向などの事情により第三期のアルバムにのみ限定します。

音楽性が目まぐるしく変わることもあり、ただでさえアルバムごとに好き嫌いハッキリ分かれやすいバンドなんで絶賛したかと思えば、急に辛口になったりするかもしれない点はご了承ください。

でも毎回同じような作品出してたらマンネリ化するから、作品ごとに大きく変化していくこと自体は良いことだと思います…ただ結果的に自分の趣向に合わなかっただけなんだ…。



とりあえずアルバムの点数に関して
一番良いと思った作品を100点として基準に上から10点区切りに下げていった形。
この作品とこの作品だと明らかにこっちの方が好きだなという場合は10点下げる感じになっているため、点数が40点とか半分切ってても個人的不満はあれどアルバムとして駄作だというワケではないので注意(あくまでも個人的評価なのもあるが)


一応指標として
80点以上 胸を張って個人的名盤といえる出来
60~70点 定価で購入しても余裕で満足した出来
30~50点 アルバムとしての出来は悪くないが物足りないorハマらなかった
~20点  個人的には残念ながらビミョー…


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5th Album『Please Mr.Lostman』…70点

たった10曲しか収録されていない(ピロウズのアルバムだと珍しいことではないが)が、ピロウズのスランプ脱却及び今のロックバンド路線に入る大きなきっかけとなった『ストレンジカメレオン』を筆頭とした多数のシングル曲が収録された関係もあり、実際のボリュームはそれ以上にも感じる意欲作。
ストレンジカメレオンで自分達のやりたい音楽をやると決心しつつも、決して非常に取っつきにくいタイプの音楽性になったという訳でもなく、ピロウズ第三期以降特有のバンドロックサウンドにキャッチーなメロディーラインを乗せることによって、個人的にはロックに少しでも精通している人であれば非常に耳馴染みのいい曲が並んでいる印象(あくまでもロックサウンドに比較的耳馴染みのある俺視点だが。)
但しさわおの声にまだまだ饅頭が詰まっていた頃ではあるため一部の人はそこに苦手意識があるかもしれない。
それでも初期の頃の曲よりは弱々しそうなしなしな感は解消傾向にあるため、個人的には全然許容範囲内である。

シングル曲が豊富故に逆にその分アルバム曲はアルバムの流れを補佐する為に強く主張する事なく、少々小粒よりに感じてしまうのは欠点。
しかしタイトルナンバーである『Please Mr.lostman』は勿論のこと、4曲目である『ICE PICK』はピロウズのアルバム曲の中でも上位レベルに入るクオリティであり、特に『ICE PICK』は個人的にピロウズの中でもトップレベルに好きな曲である。
少し陰鬱な雰囲気のある曲調と歌詞、及びパパっと終わる曲全体の長さなどからシングル向けではないにしろ、アルバム曲という立ち位置としてはこれ以上ないレベルの秀作だろう。
アルバム全体としてはやはり小粒よりなアルバム曲が気になるが、逆にそれがいいアクセントにもなっており、先述した饅頭声に耐性さえあればかなりいい出来栄え。
とはいえピロウズ初心者に勧める場合には、シングル曲が代表曲に近いストレンジカメレオン含めて「派手に良さがわかる曲」ではないのもあって今作は他の作品ほど適任ではない印象。勿論Swanky Streetとかアレンジがオサレで間奏の盛り上げ方やモジり歌詞が印象的だし、彼女は今日、とか初期の甘いピロウズの要素をある程度踏襲してロックにまとめたラブソングでウケは良さそうではあるんだけども。
とはいえストレンジカメレオンが好きな人ならピロウズハマるだろうし一応アリといえばアリ。

好きな曲トップ5
1位…ICE PICK(#4)
2位…ストレンジカメレオン(#6)
3位…Please Mr.lostman(#10)
4位…彼女は今日、(#5)
5位…Swanky Street(#7)


6th Album『LITTLE BUSTERS』…80点

恐らくピロウズファンの中でも特に愛聴盤にしてる人が多いんじゃないかというアルバム。
個人的にはあの「ハイブリッドレインボウ」が収録されていたり、ファンに人気の曲も多数あったりとシングル曲の数も3つとかなりちょうどいい数であり、ピロウズらしいギターロックの要素がふんだんに盛り込まれた割にキャッチーなメロディーの耳馴染みがいい曲が多数ある為、ピロウズ初心者から上級者まで幅広くカバーできるアルバムだと思う。
唯一さわおの声が饅頭からロックぽい歌唱法になりつつある過渡期の時期のオリジナルアルバムである為、そういう意味でも割と希少。地味にこの若干饅頭入ってるロック歌唱法すき。

シングル曲はハイブリッドレインボウだけでなく、「ONE LIFE」に「アナザーモーニング」も特に名曲であり、個人的にONE LIFEはピロウズのシングル曲の中でもトップレベルで好き。(この曲に関しては饅頭入ってる方がいい。後のリメイク版はなんか原曲にあるようなくぐもった臨場感がなくて驚くほど刺さらなかった。)
いずれのシングル曲も前作より強く「派手に良さがわかりやすいタイプ」の曲だと思う。
アルバム曲にもファンに人気の曲はあり、タイトルナンバーの「Little Busters」は勿論のこと、「Blues Drive Monster」なんかも特に好評な声を多く聞く楽曲である。割とポップめな曲も多いが、「Nowhere」や「Black sheep」など歌詞が非常に暗い曲などもしっかり収録。特にBlack sheepは曲調と歌詞の暗さ共に抜きんでておりピロウズ屈指の鬱曲といえる。その分ラストのLittle Bustersがより開放的に感じるのがこれまたニクイ。
その為バラエティに富んでおり、どの曲も他の曲に対して差別化できている上にアルバムとしての流れもよくできており全方面に点数が高く欠点らしい欠点もない。
あくまでもピロウズをよく聞くかもしれないなーレベルに音楽に没頭してる人であれば比較的万人向けのアルバムだろう。ヒットチャートトップの曲をざっと聴く程度の一般人ならなかなかハマらんと思います。
個人的にはシングル3曲が強力なのと割と様々なピロウズの顔が覗けつつもピロウズの基本的な部分を網羅した曲が多いので、ピロウズ初心者の人にはオススメしやすいアルバムなんでもしピロウズが少しでも刺さった人はベスト以外ならこのアルバムを二番目くらいに推したいところ。

好きな曲トップ5
1位…ハイブリッドレインボウ(#7)
2位…ONE LIFE(#3)
3位…Black Sheep(#10)
4位…アナザーモーニング(#2)
5位…パトリシア(#9)


7th Album『RUNNERS HIGH』…90点

パンクロック色が特に強いアルバムで、ピロウズのアルバムの中でもサウンドの鋭さ及び荒々しさはトップクラス。故に超骨太。
こういう音楽性が個人的に好みなのもあって特にお気に入りの1枚であり、激しい曲が中心ではあるもののしっとりしたバラードやインスト曲などでしっかりメリハリをつけており聴いていてサウンドの強さの割に意外と疲れないのも嬉しいポイント。確かにかき鳴らされる音こそ非常に激しいのだが、ピロウズ特有のポップかつキャッチーな素晴らしいメロディーラインはしっかり健在でありまさにノリにノッてるなあと感じさせる会心の出来である。
あとこの作品から完全にさわおの饅頭は取り除かれ個人的な歌声全盛期を迎えることとなる。

楽曲としてはシングル2曲どちらも素晴らしい出来だが、個人的には前2作と比較すれば、堅実な出来のタイプのシングルで、ザ・シングル的な存在感はそれほどな印象。
今作の長所は決してシングル向きではないながらもクオリティの高いアルバム曲が連なっている点であり、捨て曲らしい捨て曲もほとんどないと言っていいだろう。そして先述したシングル曲があまり強く存在感を出しすぎてないという点が、作品としてのバランス感覚を強化しアルバムとしての流れもより洗練されているのだ。
その中でも『Bran-new lovesong』は一見地味に思えるが非常に高い中毒性を誇る出来であり、他にありそうでなさそうなメロディーとアレンジの組み合わせで好みである。


好きな曲トップ5
1位…Bran-new lovesong(#8)
2位…Wake Up, Frenzy!(#6)
3位…RUNNERS HIGH(#11)
4位…Sad Sad Kiddie(#1)
5位…White Ash(#4)


8th Album『HAPPY BIVOUAC』…100点

ポップ・ロック色が強い曲が好みな自分としては最高傑作はこれになるのかなーと。
シングル曲であるRUSH、カーニバル共に会心の出来でありつつも、アルバム曲も「これシングルにしていいでしょ」というような曲ばかり。あのFunny Bunnyもこのアルバム収録である。
とはいえ発売当時はRUNNERS HIGHらへんの路線により、コアな部分のピロウズを評価してたロックファンが中心だった(らしい)ことであまり好評ではなかった様子。まあ今作かなりポップ色強いからそういうの好んでなかった層のファンなら手放しで絶賛できなかったのもわからんでもない。
かといって出来は劣るかといえばそうでもない。というかポップ色取り入れつつもしっかり前作同様にハードなアレンジの曲もいくつかあれば、楽曲ごとにかなり違う顔を見せるためバリエーションは非常に豊か。悪く言えば纏まりがないが良く言えば全く単調じゃなく飽きづらいだろう。メロディーラインが強い曲が多いこともあり楽曲単体でのお気に入り度はぶっちぎりでこの作品が高い。Funny Bunnyがトップ5圏外になっている点からも層の厚さがうかがえるだろう。
それ故に時間が経っても聴いた回数は特に多い作品かもしれない。

楽曲単体としては「Kim deal」はピロウズ全体の中でもトップクラスの秀作。キャッチーなメロディーに鋭く刺さる少し毒のある歌詞に骨太なバンドサウンドと俺の好みがふんだんに盛り込まれている。
カーニバルなんかも「ピロウズ好きな人なら大体好きになるでしょってタイプのザ・シングル曲」というな要素の詰め込まれた楽曲である。ミスチルでいうNOT FOUNDみたいなもん。
「Beautiful morning with you」は直球の元ネタが存在しているとはいえ、初めて聴いた時はなんだこの曲展開はと驚愕した。しっかり元ネタとも完全に差別化しておりこちらもピロウズらしさが詰め込まれている。

ちなみに恐らく世間で広く知られた「Funny Bunny」は後に制作されたアレンジ版であり、個人的にはそちらも好きではあるのだが、その頃から特有のスカスカ感というか軽いバンドアレンジ色が強くなってきたのが個人的にはどうもあまり好きではなく、断然原曲の方が好み。
とはいえ原曲のアレンジのままだと垢ぬけてない感が強く曲そのもののポテンシャルを発揮しきれていなかったのは否めないので今のような一番人気曲にはなってなかっただろうと思うのも確か。

一応オリジナルアルバムとしては「Funny Bunny」が入っていることや、シングル曲アルバム曲どちらもキャッチーかつ骨太で初心者にも入りやすいかと思えばクオリティが高いんでオリジナルアルバムという括りであれば最もピロウズ初心者にオススメしたい作品。

好きな曲トップ5
1位…Kim deal(#8)
2位…カーニバル(#4)
3位…Beautiful morning with you(#10)
4位…Our love and peace(#5)
5位…Crazy Sunshine(#6)

9th Album『Smile』…90点

ピロウズで一番最初にアルバム全体でドはまりしたのが実はコレ…というとファンからは相当な変わり者に感じるだろう。これに関しては自分も否定できない。
リトルバスターズも実はアルバム全体でハマるのは時間差あったので未だに疑問ではあるが、それ故に最高点でこそないが最も思いれの強いアルバムであるのは確か。
ファン全体からは概ね評価はある程度高いのだが、前後に非常に人気の高い作品に挟まれていることやシングル曲が一つもなかった関係からどうしても地味になってしまうなどかなり不遇な立ち位置のアルバムだったりする。というかスピッツ(ハヤブサ)といいミスチル(Q)といいこういう立ち位置で2000年前後に発売されたアルバムが一番最初にハマって思いれが強いのは運命なのだろうか。(恐らく当時の音楽シーンが自分の好みと合致していたからだと思われる)
このアルバム発売前にライドンシューティングスターという大ヒット曲があったにも関わらず今作では未収録となっているが、それを感じさせないクオリティの高さ。
曲としてはシングルになる可能性のあった「この世の果てまで」アクが強すぎるタイトルナンバー「Smile」以外はかなり地味な印象があったりするが、曲自体の出来は非常に高く、自己主張が強すぎない分聴いてて疲れにくい&流れとしてGOOD&あからさまな捨て曲感を感じにくいとかなりいいことづくめ。
個人的には「日々のうた」が好みで、シングルとしてはまだちょっとあと一歩だけ向いてない感があるが、ストレートにいい歌詞といいメロディーであるため、どのアルバムに入れても「アルバム収録曲によくあるタイプの超名曲」的な立ち位置になるだろう。
しかし収録されたアルバムであるSmile自体がアルバムのクオリティの割に地味で不遇なので結果としてファンの中でも「隠れた名曲」的な立ち位置になってしまった。残念。
ワンチャンハッピービバークより好きなんだけど全盛期に聴きすぎて今は飽きの反動が強めなのとハッピービバークより点数を上にする要素が個人の思いれ以外にないのでやむを得ず90点とした。曲単体で点数つけると完敗しちゃうしね…。
あと音質がピロウズの作品の中でも特にローファイなことでも知られており、そこが引っかかる人もいるんだとか。でも個人的にはアルバム全体の音楽性にローファイが合っていたこともあり全く気にならなかった。(逆にスピッツインディゴ地平線はローファイでファンタジックな世界観演出してたのが感性に刺さらずスピッツの作品の中では目立ってハマれなかった数少ない作品である。)
あと非常にいいアルバムなんだけど先述の様々な事情からピロウズ初心者にはオススメしません。本当にこれが一番最初にハマった自分が特殊例すぎるだけなんで…。

好きな曲トップ5
1位…日々のうた(#10)
2位…Smile(#11)
3位…Vain dog (in rain drop)(#7)
4位…この世の果てまで(#3)
5位…Monster C.C(#4)


10th Album『Thank you, my twilight』…50点

ファンから特に人気の高い作品であるが、残念ながら自分はそんなハマれなかった。
ぶっちゃけこの作品以降アルバム曲に嫌いじゃないけど好きではないって感じの曲が幾つか入ることになって物足りなさが否めなくなってきた印象。実際捨て曲じゃないんだろうけど、個人的には幾つか捨て曲に感じる曲もある。それ故にアルバム通して聞いたことはあまりないんだよね…。
それでもあの「バビロン天使の詩」が収録されているのはポイントが高い。ピロウズハマりたての頃に大ブームがきてたバビロン目的で実際購入した作品だからね。
「ROBOTMAN」も歌詞の切なさとラストの感情が張り裂けるような部分以外淡々としたメロディーラインもよくできてていいなあと思ったし、「Thank you, my twilight」は一度聴いたら耳に残る印象的な電子音のイントロかつファンから特に人気の高い曲になるのも納得のクオリティ。
シングルの「白い夏と緑の自転車 赤い髪と黒いギター」が一応トップ5圏外になるくらいには層もなかなか厚め。
オリジナルアルバムで初心者ご用達とよく紹介されがちだが、個人的には割ととっつきにくい曲意外と多いし、先述の理由からそうは思えないんだよね…確かに比較的聴きやすい作品ではあるんだけども、ロックの根本的な骨太さ的な熱さみたいなのとはなんか違うイメージなんで、新しめの作品ならタイトルナンバーが歌詞からしてめっちゃポップなまだMY FOOTの方が初心者にはいいかな。

好きな曲トップ5
1位…バビロン天使の詩(#3)
2位…Thank you, my twilight(#10)
3位…ROBOTMAN(#6)
4位…Ritalin 202(#7)
5位…Come on, ghost(#5)


11th Album『PENALTY LIFE』…40点

キンレコ時代第三期の作品では当初は第一印象が最も悪かった作品。なぜならシングル曲がターミナル・ヘブンズ・ロックしかない上にそれが知った当時は全然好みでなかったからである。
しかし現在はターミナル・ヘブンズ・ロックもちゃんと好きだなーとは言える曲になれた(とはいえださかっこいいが特徴なピロウズの中でも特にダサい感じが出てて手放しに絶賛するほどでもないんだけども)ので、そこは無問題。
楽曲としてもピロウズ全体でトップ10に入るかも(そういう曲は大体3、40個くらいある)というほどに好きな曲はなく、ぶっちゃけピロウズが出してなけりゃ完全にスルーしてたと思う作品。
それ故に点数も伸び悩んだが、この作品が好みな人がいるのもわかる。個人的には合わなかっただけで曲やアルバムのクオリティはちゃんと悪くない。
ファントムペインは妙な中毒性のある楽曲であり、アレンジが個性的。ターミナル同様にダサさも感じるがそれを超えていく魅力がある。
昇らない太陽の絶妙な絶望感を催した雰囲気も好みである。
アルバム全体の流れも重い曲と軽い曲でメリハリが効いており、個人的には結構好き。そこで他の点数が伸び悩んだアルバムより点数を稼いだ要素かな。
初心者にはSmile以上に向いてないと思う。多分I know youくらいしか初心者が行ける確信がある曲がない。

好きな曲トップ5
1位…ファントムペイン(#6)
2位…昇らない太陽(#5)
3位…I know you(#7)
4位…傷跡の囁き 誰もいないパラダイス(#11)
5位…Dead Stock Paradise(#1)


12th Album『GOOD DREAMS』…20点

キンレコ時代の第三期の作品では最も低評価になってしまったがそれも致し方無しか。
個人的超名曲である「GOOD DREAMS」が収録しているのは評価ポイントなのだが、ものすんごく悪くいえばそれしかない。なんというか10曲目で満を持してGOOD DREAMSが来ることに全振りしたような作品でそれ故に多大な感動もあるのだが、なんというかそれまでの過程で捨て曲でしょって感じてしまうような地味な曲が多すぎる。
勿論「その未来は今」のようなシングル化されたピロウズ内でもかなりの秀作もあるが、この曲自体が多少なりともLAST DINOSAUR(ハッピービバークで同じ③トラック目収録)の二番煎じ的な感じになってしまっているのが否めないので100点はつけられないという…(LAST DINOSAURより好みなんだけどね)
オレンジ・フィルム・ガーデンも割と好きだけど他のアルバムに入っていたらそこまで評価しなかっただろうなというのは否めない。
とはいえアルバムの出来自体はやはりピロウズというべきか俺が酷評してるほど悪くはないので安心してほしい。
でもピロウズ全体で考えるとランキングが下になるのは仕方ないかな…という感じです。
また完全に余談ではあるが、WALKIN' ON THE SPIRALのタイトル通りの歌唱部分が「荻野目スパイラル」という空耳に聞こえる(よく聴いたら荻野目というよりは「荻野がスパイラル」だけど)
ちなみにこの空耳俺だけかと思ったら数年前にTwitterで全く同じことツイートしてた人がいました。なんか嬉しい。

好きな曲トップ5
1位…GOOD DREAMS(#10)
2位…その未来は今(#3)
3位…オレンジ・フィルム・ガーデン(#5)
4位…WALKIN' ON THE SPIRAL(#2)
5位…New Year's Eve(#8)


13th Album『MY FOOT』…50点

ファン人気の特に高い作品だが、サンキュー同様こちらも自分はあまりハマれなかった作品。奇しくも点数も同じ50点評価。
サンキューよりはあまり好きでないアルバム曲の評価が多少マシではあるが、逆に好きな楽曲のパンチはサンキューより弱く、サードアイ以外はお気に入りのアルバムの曲に入ってる曲には基本見劣りするように感じてしまう。曲調はポップなんだけど全体的にメロディーが弱い印象。
ポップロックポップロックでもどこかあっさり気味で俺の好きでない方のポップロックだったという感じで、同じ最高傑作レベル扱いされるサンキュー同様評価されてる理由もわかる。自分には合わなかっただけなのは確かだろう。ただそれでもピロウズ史上ナンバーワンは流石に過言のような気も…90年代後半の熱さが強すぎてね…。
楽曲としては先述した「サードアイ」はメロディーがキャッチーなこともあり代表曲になれるレベルのポテンシャルを持つ楽曲であり、空中レジスターも短いながらも非常にいい出来栄えである。
さよならユニバースはサビのインパクトがあまりになさすぎる点以外は凄く好き。ノンフィクション、MY FOOT辺りのリード曲もクオリティが非常に高い。
書いた内容振り返ってみると点数の割に想像以上に酷評した感じになってしまったが、決して悪くない作品どころか絶賛の声割と多いんで名盤であることには多分違いないので、一応入門用アルバムとしては個人的にもアリだと思う。開幕MY FOOTのイントロが来るワクワク感は確かに他にはそうないものだと思うしね。
まあサンキュー好きな人ならMY FOOTも好きになりやすいってことなんかなあ。

好きな曲トップ5
1位…サード アイ(#4)
2位…空中レジスター(#3)
3位…ノンフィクション(#6)
4位…MY FOOT(#1)
5位…さよならユニバース(#10)


14th Album『Wake up! Wake up! Wake up!』…60点

avexに事務所移籍後初のアルバムであり、それ故にファンからめちゃめちゃ心配されたらしいが、ちゃんとクオリティの高い秀作として受け入れられてる模様。
このアルバムが特に好きという声は他ほどあまり聞かないが、個人的にはサンキューマイフットの二枚よりかなり好き。60点と50点だけどかなり好感度に差があるかもしれない。
ピロウズではじめて聞いた曲であるスケアクロウのような代表曲レベルのシングル曲を筆頭にSmileのようにシングルにするにはまだパンチ不足ながらも良質なアルバム曲が多数あるという感じである。
ラストのSweet Baggy Daysのアレンジたまらなく好きなんだよなあ。
あとはどくさいスイッチモチーフのプライベート・キングダムなんかもダサかっこいい系の良曲。
地味オブ地味だけどBOAT HOUSEも好きですね。
まあ満足はしてるけど至らない点は多いかなあという感じ。
捨て曲に片足突っ込んだような曲も多し。
初心者には意外とアリなアルバムかもしれないが、進んで勧める程ではないか。

好きな曲トップ5
1位…スケアクロウ(#4)
2位…Sweet Baggy Days(#11)
3位…BOAT HOUSE(#5)
4位…プライベート・キングダム(#9)
5位…Wake up! dodo(#1)


15th Album『PIED PIPER』…30点

このアルバムからなんか微妙になったというファンをよくみるが個人的にはかなり同意できる。(最も自分はサンキューの段階から合わなくなってきてたけど)
シングル曲はどれも全然悪くない出来だし、タイトルナンバーも演奏時間こそ短いが掴みもクオリティも素晴らしい出来。
そしてNo SurrenderにLast Holidayと全盛期には負けるがなかなかのクオリティのアルバム曲が続くと一見悪くない出だしなのだが…いかんせん中盤辺りからシングル曲以外捨て曲ぽい曲が増えてきて印象に全然残らなくなる超失速型のアルバムである。
評価するにあたって聞き直してみてもラストの流れがいまいち記憶に残ってないんだよなあ…。
ベナルティライフらへんにもいえるけど変に凝った英語タイトルの曲ばっかなのもよくないかもしれない。

好きな曲トップ5
1位…PIED PIPER(#1)
2位…Tokyo Bambi(#8)
3位…New Animal(#2)
4位…Ladybird girl(#9)
5位…No Surrender(#3)


16th Album『OOPARTS』…20点

この記事を書く前は最低評価候補だったアルバム。
しかしパイドパイパー以降のアルバムは関心が薄くあまりに記憶に残ってなかったので改めて聞き直したところ思ってるほどは悪くないか…?ということでGOOD DREAMSレベルには評価が回復した。
このアルバムのぶっちぎりリード曲である雨上がりに見た幻があまり刺さらなかった故の不運ではあるものの、それ抜きにしてもなんか前作と同じで印象に残らないようなアルバム曲ばかりだなあという感想を持ってしまう。
好きな曲トップ5の通りこの作品も終盤が微妙寄りである。
まあ次回作と違ってまだ曲にバリエーションの幅は感じるし単調とは言い切れない内容なので決して最悪ではないだろう。
クオリティも最低ラインを下回ることはなく普通にいい感じの曲もあるのだが、ただこれまでのアルバムを知っているとどうしても不満が出るのは仕方ないと言える。

好きな曲トップ5
1位…Dance with God(#1)
2位…YOUR ORDER(#2)
3位…ジョニー・ストロボ(#7)
4位…雨上がりに見た幻(#8)
5位…FOXES(#5)


17th Album『HORN AGAIN』…10点

個人的に第三期のアルバムではぶっちぎりでイマイチに感じた作品。あんまりハッキリ言うのもよくないかもしれないが…。
まずリード曲が実質不在であり、唯一のシングル曲Movementはシングルになること自体はわかるし、出来がいいとも思う好きな曲ではあるが、明らかにこれまでのアルバムのシングル曲たちと比べてインパクト不足。野球で例えるならリードオフマンならアリだが4番にするような楽曲ではない。優等生だけどエースを張らせるには流石に力不足という感じ。そしてそのMovementに匹敵できる立ち位置のアルバム曲が皆無といってていい。
2位に入れられたDoggie Howlなんか2位なのに消去法色が強く、PVがあって聴いた回数が多い分印象に残ってたからこの位置に置けたという見解が濃厚なほど。
曲調自体も似たように感じる曲が多く、一応バリエーションの幅はまあまあ感じてた前作と比較して非常に単調なように思う。一応よく聞いたらちゃんと違う曲だってのは認識できるんだけど、少し凝った英語のタイトルの曲が多いのもあって曲名を聞いてもどんな曲だったかすぐにはピンとこないパターンが特に強い印象。
勿論楽曲のクオリティ自体はちゃんと好きな人もいるだろうなって感じで悪すぎるってわけじゃないし、このアルバムが好きな人には申し訳ないが、これを名盤と言うのは流石に無理があるんじゃないのかな…と感じた。

好きな曲トップ5
1位…Movement(#3)
2位…Doggie Howl(#10)
3位…Lily, my sun(#4)
4位…Sad Fad Love(#6)
5位…Give me up!(#2)


18th Album『トライアル』…80点

と、ここまでの流れからは信じられないような高得点を叩き出したが、何故だかこのアルバムは新しめのピロウズのアルバムの中でぶっちぎりで刺さった。
曲こそ小粒よりなものが多く、リード曲も前作ほどではないにしろインパクト不足であるはずなのだが、何度も聴きたくなるような魅力があり、アルバムの流れが非常に秀逸なのである。
この頃はピロウズのバンドとしての活動に少し暗雲が立ち込めていた時期であり、それ故にいい感じに闇の要素が盛り込まれたのかもしれない。

曲自体も非常にバリエーションに飛んでおり、様々なレベルの高い小技を連続で出してくるような感じ。
アルバム全般的にComic Sonicみたいなポジティブソングが途中に放り込まれてたりはするものの、様々な方向性からの薄らかかつ肌で感じるような絶望を感じさせる世界観の曲が続くのがなんかシロップに近いような心地よさがある。
そして極めつけには8曲目である「持ち主のないギター」この曲のみ演奏時間が7分と非常に長く、世界がやんわりと終篤を迎えたかのような独特な絶望感の漂う曲調と歌詞がどこか寂しいけど暖かいような隠れた名曲である。
更にその持ち主のないギターの後に来るトライアルがずるい。本当にずるい。ずるすぎる。完全に狙ってるよこれ。
絶望感の暗闇を何度も抜け出したはずだ…。沁みるなあ。
ピロウズ初心者には向いてない作品だが、第三期の終盤の作品のなかではぶっちぎりで好きな作品。
曲単体だとそれほどではあるものの、アルバムの流れが心地よく、それだけであのリトルバスターズと同じ80点を叩き出してしまった。
「流石にストレンジカメレオンでふっきれた直後らへんと並ぶくらい点数入れるのは高すぎでしょ」って意見もわかるけど、このアルバムもSmileににたような思いれがあるので高得点をつけたかったんだ…。なんなら90点にしてもよかったかも。

好きな曲トップ5
1位…持ち主のないギター(#8)
2位…トライアル(#9)
3位…Rescue(#2)
4位…Flashback Story(#4)
5位…エネルギヤ(#5)


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以上。
今までに聞いてきたピロウズの全アルバムのレビューでした。

第一線にこそなかなか出てこないバンドですが、トップレベルに売れてるのバンド顔負けのクオリティを誇る素晴らしい楽曲が多数あるバンドですので皆さんもこの記事を機会に是非聞いてみてください。

それではまた!